元コミュ障のコミュニケーション講師 みやたさとし です。
- 会話するとき、いつも話せなくて黙ってしまう…
- がんばって話しても相手はつまらなそうで心が折れる…
- 表面的な話しかできなくていつまでも他人行儀…
- だから人と仲良くなれない…
あなたは、こんな悩みを抱えている「口下手さん」ではありませんか?
そんなあなたに向けて、
- 興味を持たれる話し方のポイント
- 話すときの心理的なハードルを取り除く方法
をまとめてお伝えします。
また、コミュニケーションの本を読むと
話すことが苦手なら聞くことに徹しましょう!
なんてよく書かれていたりしますよね。
そのアドバイスを実行した人も多いと思いますが…
それでいい人間関係は築けましたか?

おそらく9割以上の人はうまくいっていないハズ。
その理由についても解説していきます!

「口下手なら聞き役に徹しろ」は間違い!?

「話し上手より聞き上手のほうが好かれる」
あらゆるコミュニケーションの本に書かれているように、この言葉は真実です。
ただし、だからと言って「話すのが苦手だからずっと聞き役になろう」と考えてしまうのは問題アリ!

なぜか?
逆の立場で考えてみてください。
あなたはよく知らない人に対して、自分の本音だったり、プライベートなことだったり、抱えている悩みだったり、深い部分の話を安心して打ち明けられますか?
自分から進んで話したいと思いますか?
…思いませんよね?
一般的に人は「話を聞いているとき」より「自分が話しているとき」に喜びを感じるもの。
だからと言って、「よく知らない人にあれこれ聞いてほしい」と考える人はそういません。

誰しもそう思っています。
つまり、聞き上手になるには「私の人となりをある程度知ってもらい、相手からの信頼を得ること」が不可欠。
適度に自分の話をすることって、実は聞き上手に近づくための手段でもあるのです!

口下手だからといって自分のことを一切話さないでいると、誰とも深い関係を築けなくなってしまいます…。
「会話中の3割は話す」が目標です!

自己開示するメリット

自分の話をすることを心理学では「自己開示」と言います。
前の項でお伝えしたように、自己開示することには
- 相手に安心感を与えて冗舌にする(=私が聞き上手に近づく)
というメリットがあります。
他にもいくつかメリットがあるので紹介します。
メリット① 親しみを持ってもらえる
一般的に人は、「わかりやすい人」や「よく知っている人」、「人間味が感じられる人」に安心感を持ちます。
だから自己開示をして「私はこんな人間です」と伝えていくことで、親しみを持ってもらえます。
逆にまったく自己開示しないで「よくわからない人」になってしまうと
- 会話する気ないのかな…?
- 人間らしい感情が欠けてるのかな…?
などと悪いイメージを持たれてしまう危険があるので注意しましょう。

メリット② 深い話を共有しやすくなる
自己開示には「返報性の法則」があります。
「自分がオープンになった分だけ相手もオープンになりやすくなる」という法則です。
例えば、職場の同僚からいきなり
「今の仕事に不満とかない?」
と聞かれたら戸惑ってしまう人でも、
「うちの会社ってさ〜、人使い荒くない?どう思う?」
なんて相手が先に本音を打ち明けてくれたら、すんなり自分のことも話せるのではないでしょうか?

気軽に本音を言いあえる関係を築きたいなら、あなたの方から少しずつ本音を見せていきましょう。
自己開示のメリットについては、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。

口下手さんの話が退屈な原因


なんて感じてしまう人もいるかと思います。
なぜ口下手な人の話はつまらないのでしょう?
ユーモアセンスがないから?
無趣味だから?
それも一つの要因かもしれませんが、もっと根本的な原因があります。
それは、「自分自身の話をしないから」。
口下手な人の話は「情報しか話していない」ケースが非常に多いです。
情報の話というのは、次のような感じです。

天気予報だと最高気温は10度くらいって言ってましたよ。

最近だと『○○』っていうドラマの主題歌も歌ってるんです。
このような私の人間性とは関係のない内容が「情報の話」です。
これでは自己開示しているとは言えません。
もちろん、情報も全然話していいのですが、最初から最後までず~っとこんな調子では誰かと顔見知り以上の関係になるのは難しくなってしまいます。
もっと「あなたの人がら」が伝わるような話をしていきましょう!

自分をさらけ出すことは、会話の基本です。

興味を持たれる話し方のコツ

具体的な自己開示のコツをお伝えしていきます。
実践すれば、今まで以上に相手から興味を持ってもらえるようになりますよ♪
話し方のコツ① 数字を入れて具体化
最も簡単なコツが、数字を入れて具体的に話すことです。
例えば、次の話のうち、どちらにより興味を持つでしょう?
● Aパターン

● Bパターン

おそらくBパターンではないでしょうか?
「個数」「回数」「時間」「頻度」
この辺りの数字を入れて具体的に話すことで、相手は具体的なイメージが湧くので興味を持って蒸れやすくなります。

まずはここからチャレンジしてみましょう!

話し方のコツ② 一文を短く区切る
口下手を気にしている人ほど「とにかく長く話さねば!」という想いが強すぎて、ダラダラと話を長引かせてしまう傾向が強いです。
例えばこんな風に…
先日寝坊しちゃって、起きたらもう家でなきゃいけない時間だったので、慌ててスーツに着替えて、ヒゲ剃って、朝食は食べずに家を飛び出して駅まで走ってたんですけど、途中で「あ、今日は祝日だから会社休みじゃん!」ってことに気がついてホッとしました。
がんばって話そうとしている熱意はよ~く伝わってくるのですが、残念ながら一文が長くなればなるほど「あなたの話はわかりにくい!」と思われてしまいます。
勇気を持って一文は短く区切っていきましょう。
先日寝坊しちゃって、起きたらもう家でなきゃいけない時間だったんですよ。
だから慌ててスーツに着替えて、ヒゲ剃って、朝食は食べずに家を飛び出したんです。
でも、駅まで走ってる最中に気がついちゃったんです。
「あ、今日は祝日だから会社休みじゃん!」って!
めちゃめちゃホッとしました。

わかりやすい話し方のコツは、こちらの記事で詳しく解説しています。

話し方のコツ③ 笑いを取りにいく
やっぱり話すからには、たまには笑いもとりたいですよね?

笑いをとるなんでムリですよね…。
なんて考えてしまう人もいるかもしれませんが、ノリは必要ありません。
ユーモアセンスも(ないよりはあったほうがいいですが)必須ではありません。
コツさえつかめば誰でもとれます!
方法としては、主に3つです。
- オチのあるエピソードを話す
- あるあるネタを話す
- 自分いじりをする(欠点や失敗談を話す)
詳しくはこちらの記事で解説しています!

口下手がぶつかる壁を解消する方法

話し方のコツはわかっても、「いざ話そう!」と思った口下手さんの前には、様々な壁が立ちふさがります。
それぞれの解決策を学んで、壁を取り除きましょう!
自分の話なんて誰も聞きたくないんじゃないかと思ってしまう
口下手さんは自分のトークスキルに自信がないので
「私の話なんて退屈だよね…」
「誰も聞きたくないよね…」
などと思い込み、せっかく話せるチャンスがあっても口をつぐんでしまいます。
確かにトークスキルも「その話、面白い!」と感じてもらう一つの要素です。
でも、人が他人の話に「興味を持つかどうか」は他にも要素があるんです。
それが次の二つです。
- 話題に対する関心
- 話し手に対する好意
たとえ「話し手のトークスキル」がつたなかったとしても、他の要素がある程度満たされていれば相手はこころよく会話に付き合ってくれます。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

そもそも話たいことがない
話したい話題とは、一言で言えば「感情が動いた体験」です。
楽しみにしていた映画を見てきた
→ 期待はずれでメッチャつまらなかった…。
→ この不満を誰かに話したい!
といった感じです。
つまり、話したいことを見つけるには、自分の感情の動きにもっと目を向けることが重要です。

方法としては、次の4つがオススメです。
- 日記を書いてその日あった出来事を記録する
- 好きなことに没頭したり、面白い動画を見たりして「楽しい!」「面白い!」を感じる機会を持つ
- 読書をして著者の考えに対する感想を書く
- いつもと違う行動をとって「初めて」を体験する
詳しくはこちらの記事で解説しています。

話題を振られてもとっさに話すことが思いつかない
自己開示をするチャンスは基本2パターンあります。
- 自分から話す
- 相手に話題を振られて話す
「相手に話題を振られて話す」のほうが自己開示のハードルは低いです。
(相手から振ってくれた話題なので「多少は興味を持って聞いてくれるだろう」という安心感がありますね♪)
ただ逆に「どんな話題が来るかわからない」ため、振られてもとっさに話せないケースがあります。
これを防ぐには
- 会話経験を積んで「未経験の話題」を減らす
- 定番話題のネタは先に用意しておく
- リラックスして会話にのぞむ(緊張すると頭が真っ白になりやすい)
などの方法が有効です。
リラックスして会話にのぞむコツはこちらで解説しています。

雑談はもっと気軽に話そう!

口下手さんは、とにかく話す量が絶対的に足りていません。
例えば「話題のスポットに行ってきました!」なんてビックイベントがあれば自分から話せたりするけれど、それ以外の「ただの日常」について話すことが大の苦手です。
でも、普通に暮らしてたらビックイベントなんてそうそう起きませんよね?
会話に意味を求めすぎてしまうと、話すことがどんどんなくなってしまいます…。
会話は言ってしまえば無駄話。
もっと気軽にすればいいんですよ!
「どうすればもっと笑いがとれるのか?」とか、「どうすればもっと相手が乗ってきてくれるのか?」とか、質を磨くのは後回しで全然OK!
まずは「量」を重ねていきましょう。

親しい人との関係とは長期的なものです。
だから、これから親しい関係を築いていきたいなら、一発逆転ホームランを狙うことよりも、ヒットをコツコツ積み重ねていく感覚を大切にしましょう。
