こんにちは!
元コミュ障の現役コミュニケーション講師 みやたさとし です。
「口下手・コミュ障を治したい!」
そう思い立ちコミュニケーションを学びはじめると、頻繁に出会う言葉があります。
「聴き上手は好かれる!」
「聴き上手を目指せ!」
会話術の本などを読めば、一冊につき一度は聴き上手を推奨されることでしょう。
そもそも、聴き上手ってどんな人のことを言うのでしょうか?
なんだかぼんやりしている人も多いと思います。
先に僕なりの答えを言うと、
聴き上手=「この人にだったら何でも話せる」という信頼を得られる人
です。
…まだぼんやりしていますかね(^_^;)
そこで今回は、「信頼を得るために聴き上手な人たちが実践している7つのこと」をまとめてみたので、順番に紹介していきます。
聴き上手は、反応がいい人である

相手の話にハッキリ反応を返してあげること。
これが聴き方の基本です。
「聴く力=反応」と言っても過言ではありません!
聴き上手な人は、もれなく反応がいい人です。
逆に会話が苦手な人には、反応が薄すぎる方が非常~に多いです。
せっかく話しかけても反応がなかったら、
「あの…、聴いてます? ひょっとして興味ないですか?」
と話し手は不安になります。
結果、会話は盛り下がってしまうのです…。
会話では反応が薄い「よくわからない人」が一番嫌われます!
- あいづちを打つ
- うなずく
- 話のヤマ場で笑う
これらの反応を通して「ちゃんと聴いてますよ~」「あなたの話に興味ありますよ~」というメッセージをしっかり届けられる人になりましょう。


「反応がいい人」になるだけで、聴き上手への道は半分クリアしたも同然です!
聴き上手は、テンションを合わせる人である

「どんな言葉をかけるか」ももちろん重要ですが、忘れてはいけないのが「どんな態度で聴くか」です。
ちょっと考えてみてください。
例えば、あなたがずっと憧れていた仕事への転職がついに決まったとします。
あなたはこの喜びを伝えたくて、友人を飲みに誘って報告しました。
ところが、それを聞いた友達が興味なさそうな顔で「へー、よかったね。」なんて言ってきたら…?
「なんだよその態度は!もうちょっと一緒に喜んでくれてもいいじゃん!」
って不満に思うはずです。
やっぱりこういうときは、とびきりの笑顔で
「えー!おめでとーー!!ほんと、よかったね~♪」
って、一緒にはしゃいでほしいですよね?
テンションを合わせることは強力な共感表現になります。
だから聴き上手な人は、相手のテンションに合わせて話を聴きます。
- 相手が喜んでいるなと思ったら、自分も笑顔になってウキウキなテンションで話しを聴く
- 相手が悩んでいるなと思ったら、自分も真剣な顔になってしんみり気分で話しを聴く
たとえ気の利いた言葉が言えなくても、これだけで相手は「気持ちをわかってもらえた!」と大きな喜びを感じてくれます。
聴き上手は、想像力豊かな人である

聴き方と想像力には、密接な関係があります。
例えば、話している内容を頭の中でイメージすることで、質問したいことが浮かびやすくなります。
【例①】


↑頻繁に荷物が届く場面を想像することで質問が生まれる!
また、相手の気持ちを想像しながら聴くことで、より気持ちのこもった共感ができるようになります。
【例②】


↑洋服を買うときの気持ちを想像することで共感できる!
あいづちが聴き方の基本技だとしたら、質問と共感はまさに必殺技とも呼べるスキルです。


この二つが上手い聴き上手さんは、間違いなく想像力に長けています。
想像力を鍛えるには「小説を読むこと」がオススメです。
小説には絵がないので、登場人物の動きや情景を頭の中でイメージしながら読み進める必要があります。
これが想像力アップのトレーニングになるんですね。
僕もコミュ障克服を決意したと同時に小説を読みはじめ、多い年には年間50冊以上読んだこともあります。
そんな僕だから断言しますが、読書はコミュ力アップにガチでオススメです!

聴き上手は、似た者同士をアピールする人である

『類似性の法則』って聞いたことありませんか?
「人は自分と似た人に好感をもつ」という有名な心理学の法則です。
まぁ、「法則」なんてカッコイイ呼び方をしていますが、当たり前のことですよね(^_^;)
ただ、当たり前だからこそ、その効果も折り紙付きということ。
聴き上手な人は、相手との共通点を見つけたらすかさず食いつきます。
「あ、一緒です!」「私もそれ好きですよ!」「わかる~!」って。
会話が苦手な人は消極的なので、せっかく共通点を見つけても遠慮してスルーしてしまいがち。
ぜひ今日からは、ちょっと大げさ目に食いついてみましょう!
こういう小さなことの積み重ねが信頼を生み、相手は心を開いてくれるようになるのです。

聴き上手は、適度に話す人である

聴き上手を目指す人の中には、会話の最初から最後までひたすら聴き役に徹しようとする人がいます。
でも、いくら聴き上手が好かれるとはいえ、100%聴き役になってしまうのは逆に問題アリ!
なぜなら人は、「よく知らない人」が相手だと心にブロックがかかってしまうから。
逆の立場で考えてみてください。
あなたは、初対面の人やよく知らない人に対して、自分の本音や悩み事といった「深い話」を躊躇なく打ち明けることができますか?
…たぶん無理ですよね?
深い話も打ち明けてもらえる聴き上手になるには、「私の人となりをある程度知ってもらうこと」が絶対条件です!
ちなみに、自分の話をすることには、聴き上手になるうえで3つのメリットがあります。
- 自分に興味を持ってもらうキッカケになる(興味をもってもらえれば会話量は自然と増える)
- まずは自分からオープンになることで、相手もオープンになって色々話してくれる(自己開示の返報性)
- 自分の話しをすることで共通点が見つかりやすくなり、好意につながる(類似性の法則)
「話す」と「聴く」ってどうにも対極のイメージがありますが、実は話すことは聴き上手になるうえで欠かせないことなのです。
「話す」と「聴く」の割合は、おおよそ3:7を目指しましょう。

聴き上手は、真っ向から否定しない人である

物事に対する意見や価値観は人それぞれ違います。
そして100%の正解がないものなので、私にとっては私の価値観が正解だし、相手にとっては相手の価値観が正解です。
100%の正解がない以上、こちらの意見を押し付けたり、相手を正そうとする行為は無意味です。
そんなことをしても「この人には何を言っても無駄だな…」と思われ、心を閉ざされるのが関の山。
信頼される聴き上手になりたければ、違いを見つけても「否定しない」「押し付けない」「論破しない」が鉄則です。
- 「私はなぜそう考えているか」を伝える
- 「相手はなぜそう考えているか」を聞き出し理解を示す
この2つを実践して相互理解を深めていきましょう。

聴き上手は、相手に興味を持つ人である

相手に興味がある方が、聴き方にも熱が入ります。
つっこんで聴いてみたいことが次々出てきます。
逆に興味が持てなければ、いくら反応をよくすることが大切だと知っていても、どんどんあいづちは適当になってしまいます…。
「そうは言っても、なかなか他人に興味が持てません!」
そんなあなたに、とっておきのコツをお伝えします。
それは、「会話を積み重ねること」!
ほとんど会話したことない相手に興味を持てないのって、正直フツーのことだと思います。
だから少しでも興味を持てそうな人を見つけたら、ぜひ思い切って会話してみてください。
するとあなたは、当たり前の事実に気がつくはずです。
「全く同じ人間は一人もいない」ということに。
この気づきが他人に興味を持つ入り口です。
人は一人一人、人格が違います。
今までに経験したことも、育ってきた環境も、歩いてきた人生も、まるで違います。
だから人と会話していくと、今まで自分に縁のなかった体験や、自分になかった考え方とたくさん出会うことができます。
これがなかなか楽しいものなのです。
そんな体験をしていくと、だんだん周りの人たちが「どうでもいいその他大勢」から「たった一人の○○さん」になります。
その時には、今よりも相手に興味が持てていることでしょう。

聴き上手は疲れる…けど間違いなく好かれる!

というわけで、聴き上手の特徴を見てきました。
- 反応をよくする
- テンションを合わせる
- 想像しながら聴く
- 似た者同士をアピールする
- 適度に自分の話をする
- 価値観の違いを否定しない
- 相手に興味を持つ
「色々やることあって大変そうだな〜」
と感じたのではないでしょうか?
そう、「話を聴く」ってどうしても受け身の印象がありますが、実は話すことと同じくらい積極的なコミュニケーションの姿勢が求められる立場なのです。
だから集中して話を聴くと、メチャメチャ好かれます!
もし今、あなたが「話すよりずっと聴いてるほうが楽だな〜」と思っているのであれば、それは好かれる聴き方ができていないのかもしれません…。
そして、ときにクタクタになるほど聴いてあげるからこそ、
- 心から信頼される
- 周りの人から愛される
- 有益な情報が集まる
- 異性からもモテる
といった大きなメリットを聴き上手は授かることができるのです。
聴きすぎてグッタリ疲れてしまわないよう、
- 自分なりのリラックス法を持つ
- 集中どころを決める
など、疲れを軽減させる術を持つことも大切ですよ!

内向的な僕たちが目指すべきゴールは、間違いなく「話し上手」ではなく「聴き上手」です。
そして自己主張が苦手な僕たちは、必ず聴き上手に向いています。
コミュ障を治して心地いい人間関係を築いていきたいと思うなら、紹介した7つのことを心がけていきましょう!