元コミュ障のコミュニケーション講師 みやたさとし です。
このサイトでは、コミュ障さんが抱える様々なお悩みをわかりやすく解決していきます!
【今回のお悩み】
他人に興味を持てないのですが、どうしたら興味を持てるようになれますか?

コミュニケーションの本を読むと、よく次のようなアドバイスが書かれています。
もっと相手に興味を持ちましょう!
たしかに相手に興味がないよりも、興味を持って接したほうがいい関係を築きやすくなることは明白です。
興味が持てれば、たとえ相手の話がありきたりな内容だったとしても楽しく会話することができます。
「この人のことをもっと知りたい!」という気持ちから、詳しく聞いてみたいことも出てくるでしょう。

とはいえ…
それがコミュ障さんの本音だと思います。
残念ながらコミュニケーション本には「他人に興味を持て!持て!」と書いておきながら、肝心の興味を持つ方法は書かれていません。
そこで今回は、
「他人に興味がない人が、今以上に興味を持つにはどうすればいいのか?」
を詳しく解説していきます。

興味がないのは、相手を知らないから

はじめにズバリ答えを言うと、現時点で興味がない人に今以上の興味を持つには
「相手の内面やバックボーンを知ること」
これ以上の方法はありません!
- この人は今までにどんな経験をしてきたのか?
- 普段どんなことを考えているのか?
- どんな世界を持っているのか?
そんな相手の人間性を知っていくことで「もっとこの人のことを知りたい!」と興味を持てるケースは増えていきます。

言い換えるならば、
人は「見ず知らずの人」よりも、「よく知っている人」に対してのほうが興味を持てる
ということです。
例えば、
出会った直後の人から「実は彼氏ができたんですよ」と言われても「はぁ、良かったですね」と感じておしまいです。
でも10年来の友人が「実は彼氏できたんだよね〜」と言ってきたら、きっと根掘り葉掘り聞きたくなるでしょう。

コミュ障さんが他人に興味を持てないのは
「コミュニケーション量が少なすぎて表面的な会話しかしていないから」
=相手をよく知らないから
というのが結局のところは大きいです。
「今日は暑いですね」みたいな表面的な会話しかしていないのだとしたら、その人に興味を持てないのって正直「当たり前」です(^_^;)
興味が持てない相手とは、今よりも深い会話をしていくことが重要です。

だから
- 少しでも興味を持てそうな人
- 興味を持てたほうが都合がいい人
(職場が同じなど簡単に縁を切れない人)
とは、ぜひもっと会話する機会を持ってみてください。
はじめは「気まずい沈黙を避けるために」くらいの気持ちで十分です。
そしてせっかく会話するなら、お互いの人間性を共有することを心がけて会話していきましょう。
それが興味を持つカギとなります。
人に興味を持つために心がけたい3つのアクション

相手のことを知って興味を持つために、
会話するとき心がけていただきたい3つのポイント
があります。
- 人間性に注目して質問する
- 自分のプライベートを打ち明ける
- 共通点を見つけたらアピールする
順番に解説していきます。
人間性に注目した質問をする
質問は相手から深い話を引きだすのに必須のスキルです!
コツは、相手の人間性に注目することです。
例えば「野球観戦が好き」という人には
- 年に何回くらい行くの?
- どこの球場に行くの?
- チケットっていくらくらい?
といった情報ばかり訊くのではなく、もっと相手自身に焦点を当てて質問していきましょう。
- 最高に盛り上がるのはどんなとき?
- 野球好き(そのチームのファン)になったキッカケは?
- テレビじゃなくて実際の球場で見ることの魅力ってなに?
- 座席の位置にこだわりはある?
- 応援しているチームが勝った日は祝杯あげる?

質問のコツはこちらの記事で詳しく解説しています。

そして質問したからには
- 相手が話している最中にはあいづちを打つ
- 話し終わったら感想を伝える
など、丁寧に聞くことも忘れずに。
「この人はちゃんと聞いてくれる!」と認知してもらえれば、いろいろとプライベートな話もしてくれるようになっていきます。
プライベートな話をしてもらえるようになれば、相手に興味を持てるチャンスも増えますよ。
自分自身の話をする
あなた自身が表面的な話ばかりしていたら、相手だって突っ込んだ話はしづらいもの。
結果、いつまでも表面的な会話から抜け出せません。
あなたが率先して自身の内面やバックボーンをオープンに話すことで、相手も話してくれやすくなります。
この原理を心理学では「自己開示の返報性」といいます。
一方が自己開示をすると、もう一方の人も同程度の自己開示をしやすくなる心理原則。

詳しくはこちらの記事で解説しています。

話すことが苦手で聞き上手を目指しているコミュ障さんは多いと思いますが、実は話すことも聞き上手に近づくための一手段なのです。
つねに聞き役にまわるのではなく、会話中の3割程度は自分も話すことを心がけましょう。
似た者同士をアピールする
「類似性の法則」って聞いたことありませんか?
「人は自分と似た部分を多く持つ人に好感をもつ」という法則です。
自分と共通点を持つ人に親近感を持つ心理作用で、「性別」「出身地」「学歴」「考え」「言動」などあらゆる属性に対して働く。
コミュ障さんは消極的なので、共通点を見つけてもつい遠慮してスルーしてしまいがち。
ぜひ今日からは、ちょっと大げさに食いついてみましょう!
「あ、わかる〜!」
「私もそれ好きですよ!」
って。
小さなことでも共通点が認知されれば、相手から「この人なら私のことわかってくれるかも」と思ってもらいやすくなり、今以上に心を開いてくれるようになります。

人にはそれぞれ「物語がある」と知る

- 人間性に注目して質問する
- 自分のプライベートを打ち明ける
- 共通点を見つけたらアピールする
以上3つのポイントを使って会話していくと、きっと気がつくはずです。
「みんなそれぞれの人生があるんだな〜」
ということに。
考えれば当たり前なことですが、人と会話する機会が少ないとなかなか実感できないことではないでしょうか。
「人はそれぞれ別の人生、別の物語を生きている」
この事実を感じることが、他人に興味を持つうえで超重要です!

目の前にいる人は、あなたの人生の中ではまだ出番が一時間しかない脇役かもしれません。
でも相手には相手の人生があって、その中では相手自身が主人公です。
今まで何十年と生きてきた以上、その人にしか話せない物語が本当はたくさんあるのです!
それを相手の雰囲気を見ただけで
「自分とは合わなそうだな」
「話す価値なさそうだな」
と決めつけてしまうのは、とても勿体ないことではないでしょうか。
ぜひ相手の話を聞くときには
- この人はどんな環境で育ってきたんだろう?
- どんな考えを持って生きてきたんだろう?
- どんな経緯があってその価値観を持つようになったんだろう?
そんな相手が今日まで歩んできた物語を思いながら会話していきましょう。

すべての人に興味を持つことは不可能

最後に補足しておきますが、出会った人すべてに興味を持つことは不可能です!
どんなに社交的で「人が大好きー!」という人でも、興味がない相手はいるものです。
だから「みんなに興味を持たなきゃ!」と完璧主義になったり、人に興味を持てない自分のことを「人として欠陥品なんじゃないか…」などと卑下することはありません。
そしておそらく、
他人に興味が持てないと悩んでいるあなたは、内向型人間ではないでしょうか?
内向型とは言葉のとおり、意識が自分の内側に向きがちな人のこと。
他人と一緒にいるより、自分の世界にこもっているほうが好きな傾向にあります。

だからそもそも内向型の人って、他人に興味が持ちづらいのです。
- 出会った人すべてに興味を持てる人はいない
- 内向型人間である以上、人に興味を持ちづらいのは自然なこと
この2点はしっかりと認識しておきましょう。
まとめ
- 興味を持つには、相手の内面やバックボーンを知っていくことが必須
- そのために「人間性に注目して質問」「こちらから自己開示する」「似た者同士をアピール」の3点を心がけて会話する
- ただし、すべての人に興味を持つことは不可能と心得ておく