こんにちは!
元コミュ障のコミュニケーション講師 みやたさとし です。
今回はコミュ障を克服する上で重要な「会話の大原則」を一つお伝えします。
それは、「人は『自分に関心を寄せてくれる人』に関心を持つ」。

そんな悩みを持つコミュ障さんは多いと思いますが、悩む前に一度自分に問いかけてもらいたい質問があります。
逆にあなたは、誰かに興味を示していますか?
誰かに対して『あなたは重要な人間だ』というメッセージを送っていますか?
もし、この質問に「ノー」と答えたならば、誰もあなたに興味を示してくれないのは仕方ない事かもしれません。
なぜなら人間には、「してもらったことのお返しがしたくなる」という心理があるから。
心理学では「返報性の法則」と呼ばれるものです。
つまり、誰かに興味を持って欲しければ、まずはあなたから相手に興味を示すことが重要なのです!
今から詳しく解説していきます。
無関心でいることは、愛と真逆の行為

いじめの代表的な手段に「無視」があります。
暴力や悪口のように直接攻撃しているわけではないのに、なぜ無視された側は深く傷つくのか?
それは、無視とは「究極の無関心」だからです。
愛の反対は憎しみではなく無関心
マザー・テレサの残した有名な言葉です。
この言葉にあるように、相手に無関心であることは、愛することと最も遠い行為の一つと言えます。
「人は無関心な存在になることを恐れる」、これは逆に言えば「重要人物でありたい」という欲求を持っているということです。
例えばSNSで「いいね!」をたくさん得ることに躍起になる人がいますが、それも「注目を浴びてみんなから一目置かれたい」という欲求からくる行動といえます。
実際の会話においても、「いいね!」を送ること(相手に興味を持ち、オンリーワンな存在として接すること)で相手を喜ばせることができます。
自分に興味を持ってもらうには?

当然、あなたにも「重要人物でありたい」「人から興味を持たれたい」という欲求はあります。

僕だってオンリーワンな存在として扱われたいよ!
そんな不満もあることでしょう。
だからといって、その欲求を満たすために自慢したり、マウント取りをしにいけば、逆に嫌味な人として嫌われてしまう危険もあります。
では、どうすればいいのか?
『人を動かす』(著:D.カーネギー)という本があります。
人間関係について書かれた本は無数にありますが、その原点にして頂点とも呼べる世界的名著です。
『人を動かす』は人間関係を学びたい人ならばぜひとも一度は手に取っていただきたい一冊です。
ただし、
- もとが古い本なだけに出てくるエピソードがちょっと古くさい
- 翻訳本なので表現が堅苦しい
この2点が読書慣れしていない人にはちょっと合わないかもしれません…。
読書初心者にはマンガ版や、教育学者の齋藤孝さんが執筆した『齋藤孝が読む カーネギー「人を動かす」』のほうがとっつきやすくてオススメです。
僕が思うに、この本の最も重要な教えがこれです。
自分に関心を持ってほしければ、まずは相手に誠実な関心を寄せることだ。
これこそが答えです。
人間の心には「返報性」があります。
人から何かしてもらったら、自分も相手にお返しをしようと思う心理のことです。
つまり、まずあなたが興味を示し、相手をオンリーワンな存在として扱う。
そうすることで、相手もまたあなたを「その他大勢」ではなくオンリーワンとして見てくれるようになるのです。
興味のメッセージを伝える方法

コミュ障さんはコミュニケーション量が少なすぎるせいで、「この人は私に興味ないんだな」と思われてしまいがち。
では、どうすれば興味のメッセージを伝えることができるのでしょう?
方法は色々とありますが、最もダイレクトに伝わる方法の一つが「質問すること」です。
なぜなら質問とは、
「あなたの話に興味あります!だからもっと詳しく聴かせてください!」
というメッセージだから。
「これ以上聴きたくない」
「早く終わってほしいな〜」
そう思っている人は自ら質問なんてしません。
だから質問を使って相手の話を聴きたがることで、相手は気分良く話すことができるのです。
もしかしたらコミュ障さんの中には
「こんなこと質問したら失礼かな~」
とかアレコレ考えてしまって、なかなか質問できない人もいるかと思います。
でもハッキリ言ってしまうと、質問しないほうがよっぽど失礼なのです!
だって、「私はあなたの話に興味ないです」と言っているようなものだから。
フツーの雑談において訊いてNGなことってほとんどありません。
だからとりあえずの基準は
「自分がされたらイヤな質問じゃないか?」
ここさえクリアできたなら訊いてOKです!
気になったことは気軽に質問してみしましょう。
相手に興味が持てないときの対処法


そんなコミュ障さんが他人に興味を持つには、
「相手の内面やバックボーンを知ること」
これ以上の方法はありません!
そのために必要なことは、やっぱり「質問」です。
ただし、「いつ?」「どこで?」「誰と?」といった情報ばかり尋ねるのでなく、
- 価値観
- キッカケとなるエピソード
- 感情がにじみ出るエピソード
といった、相手自身に焦点を当てた質問を心がけましょう。

相手の心のうちや今まで体験してきたことを知っていくと、きっと気がつくはずです。
「みんなそれぞれの人生を生きているんだな〜」と。
この事実を感じることが、他人に興味を持つうえで重要です!
目の前にいる人は、あなたの人生の中ではまだ出番が一時間しかないモブキャラかもしれません。
でも相手には相手の人生があって、その中では相手自身が主人公です。
今まで何十年と生きてきたわけだから、その人にしか話せない面白いお話が本当はたくさんあるんですよ!
そんな話を引き出していけば、今まで以上に他人に興味が持てることでしょう。

人間関係はいつだって「与えるものは与えられる」。
人から関心や好意を与えてもらうのをただ待つのでなく、まず自分から与えにいきましょう。
そうすれば、いずれ与えた以上のものが返ってきますよ。